|
珍しく手作業用の机に向かって仕事をしていると、突然体が前のめりに沈みはじめた。 なんだなんだ、どこか体がおかしくなったのか?と、一瞬焦ったが、椅子が傾きはじめただけだった。 見ると、支柱のパイプが、ぽっきりと折れて曲がりはじめている。直径25ミリ厚さ2ミリ程の鉄のパイプだ。 30年くらい使って、あちこち部品が無くなったりしてるごく普通の事務用の椅子だが、パイプが折れるというのは初めてである。 分解してみると、パイプは、ちょうど真ん中ぐらいでふたつに折れてしまった。 バラして、粗大ゴミ行きかと思ったが、試しに組み立て直すと、一番低い位置でなら問題なく使えそうだ。 幸い、わたしにはちょうどよい(ええ、足が短いんです。ほっといてください)。 「あの人も近ごろ金属疲労を起こしているね」 などというが、人間でいえば、背骨がぽっきり折れてしまったようなものだ。だが、器物だったら、部品さえ取り換えれば、また何とか復活させることが出来る。 人間の命は、そうはいかない。失われた命を、部品を取り換えて取り戻すことは出来ないのだ。 どんな事情があろうと、他人にせよ自分のものにせよ、人の命を奪うことは、やはり間違っているとしか思えない。 だいぶくたびれては来たが、自分の体ももう少し大切にしなければな。 まだしばらくは、この椅子のお世話になろうと思う。
by htmkuromame
| 2004-10-14 18:06
| 雑多な感
|
ファン申請 |
||