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台風続きで、事務所と別棟の2階を結ぶ短い廊下、そこへ登る外階段の上にかけられた屋根から雨が漏るようになってきた。 漏るといっても、穴が開いたのではなく、ひさしの先辺りからしみ込んだ雨が屋根の下を伝わって廊下まで流れてきているようだ。 台風も去ったので、はしごを掛けて、父と二人で修理をすることにした。 雨漏りの方は、ひさしに出来たすき間をパテで埋めるだけ(果たしてそのすき間が原因かどうかは、次の雨降りまでは判らないのだが)なので、そう手間はかからなかった。 ついでに、もう一ヶ所気になるところを見てみようということになった。 このところ、大雨が降った時風呂に入っていると、風呂場のひさしを、ダダダダダッという、まるで自動小銃のような雨だれが叩くようになってきたのだ(いや、前からそうだったのに、ちょうど雨降りの時に風呂に入っていなかっただけなのかも知れないのだが)。 家の西側の路地に何とかはしごを立てて、いざ登ってトヨに手を突っ込んでびっくりした。てっきり、鳥が巣でも作って、ゴミが詰まったのだろうと思っていたのだが、少しばかりゴミと泥はあったものの鳥の巣なんぞはなく、ついでに、詰まるべき「穴」そのものが開いていなかったのだ。 松田優作だったら、ここで、 「なんじゃ、こりゃあ!」 と叫ぶところである。 そのトヨは、飾りでも何でもないのである(飾りのトヨなんてものがあるとも思えないが)。横に渡されたトヨの右端には、下へ雨を落とすべきパイプがちゃんとはめ込まれているのだが、本来ならそのパイプに水を流し込むべきトヨの穴が、全くないのである。 つまり、屋根から集まってきた雨水は、トヨから先の行き場を失ってあふれ出し、こぼれ落ちる弾丸となってひさしを叩いていたのだ。 ドリルとブリキ鋏で穴を開けてやると、溜まっていた雨水が、バケツ1杯ほども流れ落ちたのだった。 手抜き工事とか、設計ミスとかいう以前の、信じられないようなひどい話だが、実はこういう工事は、目につかないところの造作ではよく行われがちなのだ(うちは屋根屋でも、一度ひどい目に遭っている)。それは、良心的な職人も沢山いるのではあろうが、何回かこういう目に遭うと、そうそう人任せにはしていられなくなるのもしかたあるまい。 あちこちで、手抜き工事が問題になっているけれど、それは、何も個人住宅だけの話じゃあないんだろうねえ。
by htmkuromame
| 2004-10-21 18:08
| 雑多な感
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