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物語の背景となってる時代が、当時の歴史に詳しくない人間にはもうひとつ説明不足で、エルサレムの状況がなかなか飲み込めないってのも、もどかしさのひとつかな(キリスト教徒だったら、わかってるのかな?それとも、十字軍の実態に詳しくないと同じクリスチャンでも知らない人がいるのか?) 鍛冶屋の兄ちゃんが、あれよあれよという間に騎士になり一国の将にまでなってしまうのも、もうひとつリアリティーがないし、悪役とのカラミもごくあっさりとしたもので、ふくらみがないしねえ。 ヒロインの扱いも、けっこう淡泊だし、戦闘シーンに体力使いすぎちゃって、人間ドラマの部分がもうひとつ掘り下げきれなかったってとこかな。 まあ、今のアメリカとイラクの情勢に対する皮肉というか監督のメッセージは充分感じられたけどさ(誰がブッシュなのかは、見てりゃよくわかるぞ)。 「グラディエーター」の方が、よほどまとまりが良かったと思うな。編集次第で、もっと面白くなると思うんだけどなあ。 その辺も、何となく黒澤の晩年の作品みたいな色合いを感じてしまったのは、わたしだけだろうか…。
by htmkuromame
| 2005-05-16 09:53
| 極私的映画感
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