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各町内から神輿が出て、市街地を練り歩くのだ。 以前は、手作りの樽神輿が多かったのだが、今では数えるほどになって、ほとんどが宮神輿に替わってしまった。 理由は簡単である。 宮神輿の方が見栄えがいいから? いいや違う。恰好のよさでは、本式に作った樽神輿の方が断然上である。 樽神輿は重いのだ。ただひたすらに重いのである。 丸太が8本、そこに樽が5個(これは、中身が発泡スチロールになったので昔よりはかなり軽くなった)積まれて、その間に生の杉の葉がぎゅうぎゅうと詰めこまれて屋根が作られるのだ。 そして、丸太の下には、とどめの照明用のバッテリーがつり下げられる。 大の男が30人ほどついても、終いには掛け声も出ないくらいにひしひしと重みが肩に加わってくるのだ。 宮神輿に何人かとっついて、調子よく「そいやそいや」などといういい加減な掛け声(正調は、あくまで「わっしょい」である。「そいや」なんぞはもってのほかだ)を上げながら、ひょいひょいゆすって歩くなどという真似はとても出来ない。 そして、我が町の神輿は、まさにその樽神輿なのだ。しかも、市内一重いのである。 神輿の作り方の存続より、担ぎ手の確保の方が大問題なのである。 こども用の神輿の御幣(おんべ)の台が壊れそうなので作り直した。有り合わせの材料で作ったにしてはまずまずの出来か(あちこちごまかしてあるが)。 これに、祭りの時、「垂(しで)」や紅白の水引、麻を下げれば出来上がり。 ※「祇園祭」=もともとは、京都の八坂神社の祭り。平安時代の初期に疫災を鎮めるために祀られたもの。祇園御霊会(ぎおんごりょうえ) 「わっしょい」=もちろん本場とされる浅草でも「わっしょい」が正統である。「そいや」が出てきたのは、一斉風靡セピアの頃あたりからか? 「垂」=しで 神社の鳥居や御幣などについている、あの和紙で出来たぴらぴらである。この紙を切って折るのがまた一仕事なの である。
by htmkuromame
| 2005-07-29 14:25
| 雑多な感
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