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おそらく「大待宵草(オオマツヨイグサ)」(写真右)のことだろうと言われている。 本来の「月見草」(写真左)は、真っ白な花を夕方に咲かせ、朝にはピンクに変色してしおれてしまう。 月見草、大待宵草、待宵草、ともに同じアカバナ科の花で、どれもアメリカからの外来種である。 日本には、月見草の方が少し早く(江戸末期)入って来たのだが、大待宵草や待宵草ほど風土に合わなかったらしく、あまり見かけられなくなってしまった。 そのせいか、ネットで検索しても、「月見草」の名で紹介されているものの多くが「大待宵草」「待宵草」だったりする。 確かに、最近は、大待宵草も待宵草も「月見草」でいいじゃないかという雰囲気もあるようだが、そうなると、本来の「月見草」の立場はどうなるのだろう。 いや、それ以上に「大待宵草」「待宵草」というちゃんとした本名があるのに、別の名前の「月見草」としか呼ばれない彼らの立場の方が、可哀想かも知れない。 ネットの検索には、ついでに「月見草オイル」や「月見草のサプリメント」も沢山上がってくるが、その中にも本来の月見草を紹介したものと、待宵草の方を紹介したものがあったりする。 いったいどちらが本当なのだ?それとも、両方のオイルやサプリメントがあるのか?と、考えてしまう(まあ、買う気は無いからいいのだが)。 中には「町花・月見草」として、待宵草を選んでいるところもある(注釈付きではあるが)。 詩人などが、気分で、花の名前を適当に言い変えてしまうのは、まあいいとして(竹久夢二が「待宵草」を「宵待ち草」としたように……、でも、こういうのも、混乱のもとではあるな)、少なくとも、本来の花の名前くらいちゃんと覚えていてやりたい気もする。 どちらでもいいや、という方にまで、無理強いするつもりはないけれど。 ※本来の白い月見草も、全くなくなってしまったわけではない。種をとって増やしてやれば、けっこう沢山可憐な花を咲かせてくれる。
by htmkuromame
| 2004-07-12 12:59
| 雑多な感
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